時代を観る…特別編 2014年の予測… 中国は世界の中心か?<中国分析シリーズNo,2>

<多様な中国の現状と未来予想図>

★ Bc,221年に統一国家 秦に始まり(ファーストエンペラー始皇帝)〜(ラストエンペラー愛新覚羅溥儀帝)まで約2000年の王朝時代は終わったが、その後 形を変え1911年の孫文による辛亥革命から1949年(己丑)毛沢東の中華人民共和国の建国 ……そして現代 世界に類を見ない「国家資本主義」王朝と続いている

☆中国史上 比類なき中央集権国家は、経済成長率の維持と愛国教育‼☆

中華人民共和国は 色々な点で中国史上、稀有な国家といえる。第一は中央集権で ある。宋も明も 中央集権化の進んだ王朝であったが、人民共和国とは比べ物にならない。秦から清の歴代王朝で、社会の末端まで直接支配が及んだ例はないが人民共和国はそれをやり遂げた。1950年代〜60年代を通じて大衆 動員の政治運動が盛んであったが、文化大革命に至り 人民は疲弊し限界から 1980年代から改革解放路線が取られた。共産主義や個人崇拝に求心力を失った政府は「愛国心」に目をつけた。
※ 反日教育 や 情報の統制等は、現在も続き、1976・4/5(丙辰)「第一次天安門事件」〜1989・6・4(己巳)「第二次天安門事件」は記録抹消されている。

★2010年に 世界でGDP 2位になったが、国民1人あたりのGDP値は185カ国中87位(日本⇒13位・米国⇒11位)…1991年より常に9%以上の成長率を維持して来たが8%を割れば 中国バブルの崩壊とも言われ、中央と地方の格差は 更に広がり、地方の騒乱は日々 150件を 超すと言われている。(自転車をこぐ 像…)

 

☆世界を揺るがす、中国の問題…「抱えている時限爆弾とは?」☆

◎「ハイパー高齢化」…1980年(申)から導入された 一人っ子政策により、60才以上の人口は1億9000万人を超えた。夫婦で4人の高齢者を見る。

◎「環境汚染のデパート」…2010年に米国を抜き世界最大のエネルギー消費国となり、(PM2.5)を始めとして、都市では地下水汚染で、安全な水は3%
◎「軍拡で疲弊する、国家予算」…2012年の国防費 約9兆7000億円 総兵力229万人=世界1位 (2位 米国 157万人)
◎「高学歴ワーキングプア」…一流大卒でも「アリ族」月収¥1,5〜3万円
◎「 世界一の食糧輸入国」…人口13億人で 耕地面積は7%・慢性的水不足
◎「第二のサブプライムか?」…シャドウ・バンキング 100兆円⁇

★米国債保有国 No,1⇒中国(93兆6080億円) No,2⇒日本(90兆6240億円)★

 

 

 

時代を観る…特別編 2014年の予測…中国は 世界の中心か?<中国分析シリーズNo,1 >

★中華思想の源流★

中華の始まりは…2000年前の「秦の始皇帝」により完成されたが、そのルーツは宇宙の中心(星座の位置)に始まり、中華56民族のもとになり、黄河中流域に興った黄河文明(BC,6,000年)に源を発し…その源流は 紀元前2070〜前1600年に栄えた「夏王朝」初代「禹」より471年続いた中国最古の王朝に由来する。

◎中華の華は「夏」であり、その意味は「化」+「十」=「夏」……+は陰陽を表し、生死により 物の化する、「変わる」意であり又 「教え」「導き」「従わせ」…変えると言う意味を持ち蛮夷(中国以外の国) 外より選ばれた中心の花の存在……中国を中華とみなす思想はまさに 中国4000年の歴史観である。

★古代 占術より創られた国家思想と戦略★

<陰陽五行説に観られる、思想の原点とは‼ >

 

☆ 天地万物の五色(中国 各地の大地の色)…に全土を見立て 周辺地域と中心地点の二極化による、中央支配の方程式の原典は五行思想を巧みに取り入れ 中央集権のもとになり、その後現在に至る 中華思想の原点となった。

世界でただ一つ 今も続いている中国文明「中原思想」と「秦の始皇帝」の戦略

☆中原(ちゅうげん)思想とは 中華文化の発祥の地であり、漢民族にとって民族発祥のルーツである。又 周王のいたこの地域は権力の象徴と見られた。天下を取るために争うことを「中原に鹿を逐う」…といい この地域は黄河中流域・下流域を指し 今の河南省を中心とし、東は山東省 西は陝西省の広範囲であった。秦は史記によれば甘粛省の「秦亭村」を発祥の地とし、「中原」より500km西であり、当時 野蛮で見下された 西戎の地である。始皇帝の祖先は戦争に重要な役割りがある「馬飼い」を生業とし、遊牧民「非子」…を祖としている。(中原地区の西移動と拡大)

※夏王朝では 牛の耳の血を飲み、同盟を結ぶ事から「牛耳を執る」…から「牛耳る」と言われる様になった。

★秦の逆転の発想とは⁈ ★

◎夏王朝の中原思想を利用して、西安を中心とした 全土拡大で、周辺国を属国化 ‼

◎身分を問わず、実力主義⇒敵将の首一つで爵位が一つ上る……(爵位=20級)

◎発想の転換、周囲の異民族の混血化⇒秦の血を片親が持てば、子供は秦の子ではなく夏子(かし)…となり、何代か経た後 総てを秦の民とした。

◎地域の文化・民族性を否定せず、反発の動きを弱め 冊封政策により、中心の秦に朝貢を貢げば、家来にして 庇護 属国化 ‼

※当時の秦に日本は東夷とみなされ、朝貢の見返りに「漢倭奴国印」…金印を受けた。

★天の北極星が天帝…天の中心に立つ皇帝★

☆陝西省 西安市に「阿房宮」を中心とした都市計画⇒極廟を北極星に位置し この地を天下の中心とし、北極星と自分を重ね合わせた権威を完成したのが始皇帝である。(Bc,221年) …2200年前の天星の10月の位置であり、当時は10月が始まりであった。…(世界遺産  「兵馬俑」) 現在も発掘中 ‼ (清朝の紫禁城・日本の平安京…風水学のルーツ)

※あまりに広大で、馬鹿らしい様を「阿呆…」の語源と言われる。

★宇宙の中心に立つ「こうこうと瞬く帝」…「皇帝」自分の姿を 「北極星」に見立て

天命を下す大元(天の権威) として、位置付けた「一つに束ねる力」=「皇帝」の誕生‼