時代を観る <大運 「未」の経済学>…令翠学で分析

③歴史から観た 過去の—パラダイム・シフト

 

<システムは人間の都合—変革は自然の法則>

★144年前の世界
※現在の大々運 (周期144年で、一周)…は「寅」1950年〜2093年を通過中ですが、1806年~1949年…「丑」の大々運時代を振り返れば、江戸末期の1853年黒船来航に始まり、1867年(卯)の大政奉還をへて、明治新政府 1868年(辰)と 一連の明治維新は日本の夜明けであり、パラダイム・シフトの時代と言えるでしょう。一方世界は ヨーロッパでは、ナポレオンが台頭し、イギリスが清王朝を 追い詰め アヘン戦争…ロシアでは、マルクス革命、米国は南北戦争 …又この時代は世界初の 、世界戦争(第一次世界大戦1914(寅)~1918年(巳)…第二次世界大戦1939(卯)~1945(酉) ) と2度の大戦を経験し、まさに、大々運「丑」は世界の精算の時代と言えます。…科学的思想のパラダイム・シフトは、1859年(未)「ダーウィンの進化論」…が これまでの価値転換を告げました。
★288年前の世界
※大々運1662~1805年…「子」の時代は、日本では、吉宗の享保の改革、米国の独立1776,7/4 …ヨーロッパでは農業革命、産業革命時代…世界初の工業化により、飛躍的に人口は増加し又激しい植民地戦争の時代でした。最も近代の資本主義の土台になる、パラダイム・シフトは産業革命でしょう。
★432年前の世界
※大々運1518~1661年…「亥」の時代は、日本では 天下騒乱であり、まさに432年前の1582(丙午)→本能寺の変で、織田信長から豊臣氏〜徳川氏の時代を迎えました。 ヨーロッパではルネサンスであり、スペインによる、インカ征服、イギリスでは、エリザベス一世の時代であり、この時代のパラダイム・シフトは 科学的思想では、コペルニクスの「天動説」…ルターの宗教革命でしょう。

 

 

<資本主義の劣化により失われつつある民主主義>

※資本が国境を越え、自国の中で 格差を生む現在において、中間層の没落は、おおよその人々を幸福には導けない現状を露呈しています。民主主義はそもそも 共通の価値観を共有する思想ですから、その機能は もはや失われつつあります。具体的に世界の経済で観てみれば、2008年(子)のリーマンショック後も世界は、
アメリカをはじめ、日本も量的緩和政策のオンパレードで、溢れた金は、膨張を続け、一部の富裕層のふところに入るものの、中間層にそのしわ寄せが 行き続けています。行き過ぎた量的緩和は、一時的なバブルを生むだけであり、今のウオール街がまさに、その象徴です。リーマンショック後に大手銀行や企業の再生には、国民の金を使い、雇用を失った中間層は 下層の貧困層へ、落ちているのです。資本主義と民主主義は、車の両輪である以上、国民主導である民主主義は、徐々に、社会主義化していると言わざるを得ません。

時代を観る <大運 「未」の経済学>…令翠学で分析

 ②ゼロ成長が困難な時代に突入—歴史は峠を越えた‼︎

 

<「経済成長」…と言う信仰…信じる者は救われるか?>

※「午の大運」1998〜2009年をもって、144年周期の歴史のピークを超え現在「未の大運」2010〜2021年を通過中ですが、この時代は 変革・改革・革命の時代である為 人々の思惑に 関係なく、あらゆるシステムが 崩壊しています。最も顕著な例は、富の分配システムに対する根本的崩壊です。20世紀までの「中心繁栄国」VS「収奪される国」というシステム つまり「資本主義」…自体が多くの人々を幸福に導く事が、出来なくなってきたのです。それでも 「成長している国」「利益を上げている企業」…はあるではないか⁉︎  しかし、それは局所的で、一時的な現象に過ぎません。もはや利潤を上げる空間の限界が見え始めた現在、そのしわ寄せが(貧困層)や(格差)を産み続け、中間層が没落しているのです。日本においては「大運午」の2000年では 年収200万以下18,4%「大運未」の2012年では23,9%…又 金融資産(預金・家等)を持たない所帯の割合は2013年では31.0%(1987年バブル期→3.3%)…米国においては、オバマ大統領が2012年より、中間層の雇用創出を強調したものの、「貧困層」は4600万人に達し、世界最大の経済大国で、7人に1人が貧困層であり、その予備軍を入れると何と米国民の3人に1人が貧困なのです。

 

<利潤の追求が資本主義の経典なら?>

※現在 日本の10年国債の利回りは2,0%以下の超低金利を20年続けていますが、資本を投入し、利益を上げ 自己増殖が資本主義の本質ですから、利益率が 著しく低いということは、もはや資本主義は、機能の限界が近ずいたのです。利益が2%を下回れば、資本側の利益は、ほぼゼロになります。投資のリターンは得られない時代の到来が来ているのです。「大運辰1974〜1985年」の1974年(寅)に日本はピークの11.7% …英国も14.2% で、少し遅れて米国1981年(酉)に13.9%をつけました。市場の縮少とともに、エネルギーの高騰は、「大運の春期→寅・卯・辰」に起きた二度のオイルショックと事情が違い、産油国の都合ではなく、新興国全人口(43億人)の成長が生んだ資源高騰ですから、下がる見込みはありません。もはや成長は 神話であり、信仰と言わざるを得ません。

時代を観る <大運 「未」の経済学>…令翠学で分析

①「グローバル化の終焉」…「甲午」のキーワード(現金・中国・証明)

 

<先進国を潤した新興国の成長率の鈍化>

 

世界の金融市場の限界は目前であり、新興国 BRICS諸国は「午の大運」1998年〜2009年をピークに、経済成長率に陰りが見え始めました。中国の2013年のGDPの伸び率は13年ぶりに、8%を割り込み、7・7%となった2012年と同様であり、ブラジル2.3%(リーマンショック前→7.5%) インド4.9%(リーマンショック前10%)であり、何れも成長率を超える二桁のインフレで苦しんでいる。先進国の実質経済がリーマンショック後 立ち直らない現在、新興国の経済成長はあり得ないのです。2008年(子)リーマンショックの原因体は2014年(午)の証明体で明らかになりました。

 

<輸出主導で成り立つ経済圏の臨界点が見え始めた>

 

※  輸出型 新興国代表の「中国」の路線変更で見え始めた事は、もはや 欧米を始め 、日本など先進国の需要を得られなくなった現在 その需要を国内に創らざるを得ない為、公共投資に始まり 雇用創出の為  禁断とも言える政策「二元統治システム」の崩壊に観る事が出来ます。農業戸籍(農民)に新たに、都市戸籍を与え、所得を上げさせ、国内の需要を産ませるわけです。この事から解ることは、もはや 買い手になる国が縮小した事に他ならなず、やむを得ない舵きりなのです。都市部と農村部の急激な格差で、内乱激化のガス抜きや  一時的な成長率の維持には、時間稼ぎが出来ても、1970年代(大運 卯・辰)の日本の高度成長期 一億総中流とは 行かず、まして14億総中流は自然の法則的にも不可能でしょう。資本主義は15%の豊かさを85%がささえるのです。

 

<資本主義 とは陰と陽>

 

※資本主義は「中心」と「その他」であり、その700年の歴史で 形態は様々な変化を遂げたが、本質は変わりません。近代資本主義の原点として、観てみれば 1602年(大々運→亥)に起きた世界初の株式会社 「東インド会社」から1950年代(大々運→寅)中でも1970年代の卯・辰大運が資本主義の最も成長期であったのです。二次元的に「中心」=先進国が途上国から 収奪し、市場を拡大と言う 中心繁栄を延々と続けた結果ついに、市場の限界を迎えたのが「大運未」であり、一時的な米国(ウオール街)の金融バブルは、この「未の大運時代」に崩壊を迎える事となるでしょう。資本主義の本質は限りなく「奪う人」VS「獲られる人」の関係で成り立つ訳ですから、市場が なくなりつつある現状で、先進国の消費縮小  つまり 少子高齢化社会を迎えた国々はその市場を獲得出来ず、不自然な需要「不動産バブル」・「リーマンショック」→返済不能者への貸付破綻・「派遣労働」→内部留保の為の資金カット・「ユーロ・ソブリン危機」→ギリシャ国債の暴落などは 何れも余剰金の使い先をバブルで産み出す一時しのぎ…まさに 「未の大運」の浮かれ騒ぎにすぎないのです。陰陽五行では「熱砂の太陽の陰りであり、夏バテであり、気だるさの中に…ついつい 享楽に 逃避する」…時代なのです。ついに2010年「寅」…より2021年「丑」までの12年間の中で ヤマ場の「大運未の未年」…を来年に迎えます。