謹賀新年 「丁酉」2017年 1月 <時代を観る “丁字路” >

 

時代は、未の大運下の残り五年に入りました。世の中は” もうこれ以上の発展は無い "…と言う「丁酉」です。明治維新から 150年…大東亜戦争から72年 歴史は大きな転換を迎えています。丁酉は 発展の極みで、これ以上の完熟はないとされています。
1950年から始まった、長い戦後の生長時代は、努力が美徳で寛容さが、人の物差しでしたが、もはや 格差の行き着いたこの時代においてこれらの言葉は、死語に近いかもしれません。グローバル時代の終焉が始まった丙申からこれからの時代を見ていきましょう。

<陰極まれば、小陽に転ず>

2010年に突入した未の大運は"陰の陰 "世界は、グローバルから内向きの時代に入りました。ジョン・レノンが望んだ、国境なき理想の社会(イマジン)は、人・物・金に自由を与えましたが、行き着く先は「金融資本主義」と言う実態のない豊かさと「格差」を生み出しました。陽の極まりで、日本は、明治維新を成し遂げ、開国と言う陰に転じ、大東亜戦争から、再び経済大国と言う陰への転換を遂げました。……時代が陰の極まりには、人々は陽化して、収縮・同化・攻撃的 そして「物質的」で「懐古主義」になります。この時代に、人の価値は、所有物で測り 強いリーダー願望は、独裁的政治家を、憧れを持って待ち望む、ポピュリズム(大衆迎合)として、現れています。

<グローバリゼーションを止めた"Mr.トランプ “>

トランプの出現は、世界を驚かせました…それを乞うた米国民さえ未だ戸惑いを 見せています。しかし その前哨戦は、昨年6月23日に英国で行われた EU離脱の国民投票に、既に現れていました。グローバル競争に打ち勝つため ヨーロッパが連合を作った訳ですが、結果は強い国ドイツに、労働力が集まりその他(ギリシャ・スペイン)など競争力のない国が疲弊し、失業率 ギリシャ⇨25%(若年層⇨53.9%)スペイン⇨23%(若年層⇨57.9%)ドイツ⇨5%(若年層⇨7.6%)という結果を招き、ヨーロッパ連合の夢は叶うことはありませんでした。そもそもグローバリゼーションとは、国と国の競争ではありません。グローバリストと言われる巨大資本家(国境不要論者) VS 一般庶民(民主的国民)の闘いなのです。米国民の多数を占める、疲弊した人々がグローバリズムに「NO」を突きつけたのです。
そして選ばれた代表者が、Mr.トランプ氏で、国境をまたぐ巨大資本家のみに利益をもたらす、TPPを公約通り止めました。日米の競争?……いえいえもっと単純に、金持ちVS貧乏人の闘いなのです。世界で起きている富の集中に待ったを、かける最後の手段は「民主主義」以外にありません、しかし改革の名の下に「全農」の解体〜民営化と言った、あたかも一見民主的に見える改革が、外資の自由参入や我が国の「食の安全保障」を脅かしている事を察知しなければ、いけません。未の大運時代には、表と裏のある事をお忘れなきよう……。産業革命の始まった英国から、その終焉は始まったのです。丁字路のこの時代 右か ?左か ?……いっそ ワープして ルネッサンス時代の到来かも知れません。