資本主義と文明の未来

<資本主義と “文明の未来”>

 

世界が迎えた『グレイト・リセット』…テックジャイアント5社「GAFAM」の時価総額は560兆円~Apple1社の212兆円はトヨタ1社23兆円の約10倍…そしてその総額は、東証1部2170社の合計をはるかに上回ります……富の偏在は、大運(辰)=1980年代の自由競争・金融経済から大運(巳)の90年代に入り、賃金主導型から利潤主導型成長戦略(グローバリゼーション)へ……つまり労働者の所得は資本家へ移動して、結果として、世界の総需要は縮小し大運(午)2000年代からの永きに渡るデフレは、大運(未)の年代で、世界を「不平等」という格差最大の極みに導きました。世界大戦の後、世界は新自由主義による金融経済へと姿を変えました…本来のお金はモノを交換する為のモノであるはずですが金融経済は、それ自体を増やす事に価値を探して行きました。利潤追求型経済に於いては、企業は利潤を増やすが、労働者は賃金が下がり所得が減ります…そして需要は縮小し、企業の製品は売れなくなり、需要を海外(外需)へ求め~更に人件費をカットし、生産拠点を移す~市場に金を任せれば…「富はしたたり落ちる=トリクルダウン」ケインズの経済学の古典『神の見えざる手』の理論は崩れました…しかしその後、実態経済が止まっても、資本家達は金融経済のアクセルを踏み続け、現在に至るまで効果的な手は打たれていません…ノーベル賞を受賞した学者でさえ、読めないのが経済。

<デジタルテクノロジーが生んだ “無形資産” >

Netflixや、zoom、Facebook、Googleなどの新たなビジネスの利益は労働者には行きません…不平等を加速させ、富を生むルールの変更の中で、「情報・通信産業」の登場はその後の産業構造を変えました…それは「無形資産」の登場です。土地や設備を始めとする資産なき資本主義→つまり無形資産産業です…GoogleやFacebookの優位性は彼らの所有する「無形資産」に支えられています…「知識資産」「評判資産」「関係資産」は今までの特許などに次ぐ新しい無形資産と言われるモノで、ICT革命~インターネットとコンピュータによる第4次産業革命と呼ばれるモノに他なりません……小売業・旅行業・航空業・銀行業~あらゆる産業はオンライン化を余儀なくされ、まさに「無形革命」で現在はまさにこの世界に於いてバブル的成長期を迎えています…

<進歩に見えない進歩= 循環 >

これからの社会は利便性は増すが、決して進歩はしていない…改良・改善社会であり、量的拡大は起きない…「循環型社会」になって行きます…資本主義経済で富を得た世界の資本家は多様な資本主義の見本として今までになかった「精神的規範」を要求される事でしょう…(2020,10月Google提訴=『反トラスト法違反の疑い』by米国司法省……資本主義も多様化し「ノルウェー・スエーデン型=福祉制度」…精神的規範=『禅的資本主義』⁇………世界は新しい資本主義の価値の模索を迎えています……資本主義という文明は進化して行くのでしょうか?