<拝啓 昭和世代…>
2020年度の国内総生産(GDP)速報値は、実質前年比△4、8%と11年ぶりのマイナス成長でした……1955年の統計開始以来65年間で最も大きなマイナス成長であり、2021年の数字は更にそれを上回る予測です……過去一世代に経験する事がなかった時代の到来です。令翠学では、2009年を以って戦後の高度成長期~安定成長期~バブル期を通しての「生気の時代」の終焉を解いていますが……この時代を生きて来た昭和世代が既に通用しない事を理解しなければ、自らの未来に光はささないでしょう……戦前の価値観の親を疎ましく想いながらも、働き者の親を尊敬し従って来た戦後の世代…その親が学歴偏重時代の子供を育て…今その世代以降に新しい価値観が生まれようとしています。
<F・l・R・E 族>
「Financial Independence/Retire Early…経済的に自立した早期退職者」…欧米では若くして人生設計を立て、長期資産運用を早くからスタートする事は、珍しくも有りませんでしたが、あくまでも、長期資産運用で、自立した老後を送る事が目的であり、まさか俗に言う「働き盛り」の20代~30代で、現役を引退して資産運用益で生活をして、自分らしく~充実人生を⁉……特定の人々の中には、これといって定職に就かず、株の運用益や、不動産収益など不労所得で生活をしている人は、大昔から居ますが…F IRE族はその様な特殊な才能に恵まれた又は資産家ではなく、普通の若者なのです…企業に勤め、無駄をせずに5~10年で給与を投資に回し、資金6,500万(年間支出の25倍の資産)を築けば、年利4%の運用益で生活を賄えると言う考え方です…年間支出が仮に250万円なら、6,250万円の資産を築き年利4%で運用すれば理論上は資産を維持したまま生活できるというわけです……某TV番組のインタビュアーに応える若者は、27才で、この生活をしていました…ランニング姿の彼は(顔は伏せて)軽快でシンプルで規則正しい生活をしていました…驚いた事は、休憩で取り出したマイボトルの中身でした~彼は白湯を飲んでいて、インタビュアーの問いに「健康に良いので」…との答えでした。投資で稼いで、楽勝に一時の快楽を追う生活とは無縁の、生き方です。これから彼に訪れる50年以上の永き人生をどの様に過ごすか?など余計な事は考えても意味をなさないでしょう。
<giving pledge…プレゼントの誓約>
2010年6月に、マイクロソフトのビル・ゲイツ夫婦と投資家のウオーレン・バフェットが始めた寄付啓蒙活動=ギビング・プレッジ…資産家が生前もしくは死後に自身の資産の半分以上を慈善活動に寄付する「プレッジ(誓約)」を宣言し、富裕層の寄付行為を促そうとする行為の推奨…マーク・ザッカーバーグ(Facebook)~イーロン・マスク(テスラ社)ジョージ・ルーカス~そうそうたる大金持ち、33才から101才の169人が名を挙げています。中でもビル・ゲイツ財団は、2017年(約5200億円)の寄付~WHOへの資金拠出は米国の拠出額(WHOで1番拠出国)を超え、世界一です…格差の極まり2021年は、時代の変容を容赦なく形で現しました……持てる者と持たざる者の時代へと……‼